ひうい譚

「あなたのキスはdurational? それともpunctual?」

"ブレイディ対マホームズ"って言うよね。その言い方に慣れない。

お久しぶりです。前回の更新から9か月。

このはてなブログは90日間記事を更新しなければ自動的に広告が表示される(収益になるとかそういうものではない)ようになっていて、久々に自分のブログをのぞいてみると頼んでもない広告が自分の記事よりも優先されて一番上部に表示されていたので、これに気付いたのことを機に、久々に沈黙を破り、書きます。

それにしても、最後の投稿は去年の5月で、その記事ではNFLのことについて書いていますが、時が流れるのは早く、もうこの2020年度シーズンのNFLスーパーボウル間近というところまできてしまいました。しかもそのカードがPatriotsから解き放たれBuccaneersへ漂着したBradyと、昨年のスーパーボウル覇者であるMahomesになるとは・・・。もうBradyは一周まわって好きなので、どうぞまたringを獲得してもらって、有終の美を飾ってもらいたいと思います。まだ引退しないのか?

 

 

そういえば最近言語学専攻らしいことを何も話してないというかそもそもブログを更新してなかったので言語学的なこと以外も何も話してこなかったわけですが、ここで最近気になったフレーズを一つ。

「みんな、"ブレイディ対マホームズ"って言うよね。その言い方に慣れない。」

さて、これは元アメフト部スタッフの女の子から聞いた言葉ですが、彼女いわく、個人競技では"だれだれ対だれだれ"、みたいな言い方するのはわかるけど、アメフトは団体競技なのにQBの名前だけで"だれだれ対だれだれ"っていうじゃんね。」とのことです。彼女は特にそれに対してが不公平だとか嫌だとかそういうネガティブな感想は残してなかったのですが、純粋に「不思議だなあ」といった感じでこれを話しておりました。

たしかにこれは言われてみると不思議なことなように思います。例えば個人競技である卓球の試合などでは、「水谷vs丹羽」(←真っ先に出てくる組み合わせがこれのあたり、世代がばれる)などというように書くのは自然です。将棋なら「羽生vs森内」とかです。しかし、野球などの団体スポーツになると、「阪神vs巨人」とか「タイガースvsジャイアンツ」といった言い方になるわけです。サッカーなら「日本vsカメルーン」。

思考の浅瀬を彷徨うだけで終わると、この辺までの考察になります。

ただ、もう少し深みに踏み入ると、なかなかこの問題がややこしいことに気付きます。例えば野球なら、先ほどのとおり団体競技ゆえの団体名で表すことが多いと思いますが、時にはピッチャー同士を使って「青柳vs菅野」のように言ったりもします。これはこれで正しい響きのようにきこえる。

では「団体同士の対決なのに個人同士であるかのように表す」がどの場合に可能なのか、許容度が高くなるのか、条件を考えたいと思います。

個人的に思いつくのは

①両グループの両者ともある程度の知名度・一般性を獲得していること

②両グループの両者とも属性(ポジションや地位など)がそろっていること

くらいでしょうか。ちょっと話が言語学っぽくなってきた。①の条件は個人=団体を代表する存在ということを強く意識させます。「青柳と言えば阪神」というイメージが読み手に伝わればよいわけです。ただ、①だけだといささか不安で、そこで②が必要になると考えます。例えば「青柳vs菅野」が可能だとしても、「原口(打てるキャッチャー)vs菅野(エースピッチャー)」だとどうでしょうか。前者よりも確実に許容度は下がると思いますし、前者よりもある程度文脈が必要になる気がします。

この問題を深掘りするともっといろいろな条件が出てきそうですね。逆に先に「A vs B」の条件だけ与えて、それが許容される文脈を考えるのも面白いかもしれません。「ピッチャーvsバッター」が許容されるときはどういうときか。「ピッチャーvs監督」が許容されるときはどういうときか・・・。

おそらくこのような「言葉の表し方」みたいな分野も言語学の中にあるはずで、私の学友たちはそれにふれた方もいると思います。私は知りません。なので知っている方はまた教えてほしいと思います。

 

さて、話は戻って「ブレイディvsマホームズ」ですが、やはりアメフトというのはQBに注目がいきがちなものです。「ブレイディvsマホームズ」と安易に言ってしまいたくなるのも無理はありません。ただ、アメフトはQBだけではありません。WRも活躍しますし、RBも走りますし、OLは素晴らしいブロッキングをみせます。ディフェンスも、DLはQBサックで試合を演出しますし、LBの素晴らしい縦づめ、DBのベタ付きカバーなど、見所もりだくさんのはずです。

QBはもういろいろなメディアで注目されつくされてますので、私の当ブログ「ひうい譚」では、あえてQBvsQBという表記で気をひくのはやめます。

 

「ひうい譚」では、今年のスーパーボウル

Donovan Smith(LT)

vs

Eric Fisher(LT)

とします!

 

両チームのブラインドサイドOL対決!必見です!

 

2021/02/02 ※追記

Fisherは前の試合でケガしたそうです。残念ながら対戦カードはこれじゃなさそうです。いかんせん前の試合はBucs vs Packersを見た後に鬼の爆睡を決めてしまったためFisherのoutを確認しておりませんでした。すみませんでした。